甲子園観戦日記（1）

幸運の歯車

この文章を書いている前々日のことである。夕方ひどい雷があり、パッと光った瞬間にドカンと激しい音がした。近所に落ちたようだ。それでルーターが壊れてネットにつながらなくなった。アプリ&フォントはネットを介したサブスクなので作業ができない。メールもできない、ネットワークも使えないのでプリンタも使えない。
「なんて日だ！」そう落ち込んだが、よく考えると、今週末につかう文化祭のプログラムはすでにネットを介して下版済み、急ぎの作業は全部終わっていて校正の段階だったのである。
「このタイミングでよかった！」そうだもしこれが一週間早かったら取り返しのつかない大失態を演じていただろう。そしてこれも、毎朝の5kmランニング、コース途中の墓参り、氏神参り、帰宅してからの道路掃き掃除、敷地内の九つの神様参りのお陰なのだろうと感じた。そして、今回の「石橋高校野球部　夏の甲子園初出場初勝利」も、選手たちや関係者の方々の日頃の謙虚な感謝の気持ちが「幸運の歯車」を毎日少しずつ動かしてきた成果なんじゃないかなと思った。

悪魔のショートメール

新幹線もホテルもネットで即、手配できてしまう時代。甲子園に行くなんて簡単なのですが、僕のロートル仲間内ではそうでもなく人によるのである。今回の甲子園行き、当初は僕とゲンちゃんの2人で行く予定で、組み合わせが決まった後すぐに、ネットで宿と新幹線を予約した。ゲンちゃんは「Suica」を持っていたので、僕が「スマートEX」で予約したチケットを登録して、準備万端でいた。宿はネットで一部屋しか空きがなかったので、気持ち悪いけど、おっさん2人でツインにした。それ以外は予定通りで後は楽しい楽しい甲子園行きの日を待つだけだった。
しかし、その４日後、悪魔のショートメールが届いたのである。
「一緒に行こう。大学の奴、行けなくなった。よろしく」Large Treeからのあっさりメールに言葉を失った。
「マジか…！」そんなに簡単に言うなよ。何日だと思ってんだよ？と思ったが、現役時代は足を引っ張って困らせてしまったので、怒りの気持ちをグッと堪え、
「大丈夫！宿は厳しいかもしれないけど頑張ってみるよ！」と返信した。実際、新幹線は「スマートEX」でスマフォから簡単に変更でき「ホテル甲子園」さんに電話したら、
「はい、大丈夫です。エキストラベッドの追加で…」とのことで問題なく変更できました。旅慣れてない僕の取り越し苦労だったようだ。便利な時代になったね。

いざ甲子園へ！

野州平川駅9：23発で、
「いざ、甲子園へ！」一番の難関は、遅刻癖のあるLarge Treeが前の駅でちゃんとこの電車に乗っているかどうか？だった。結果は、
「ちゃんと乗ってた！」もうこれで万々歳！こりゃ幸先いいぞと思った。
新栃木駅で下車「南栗橋行」へ乗換え、栃木駅で下車、JR両毛線に乗換え、小山駅へ。改札で待っていたゲンちゃんと合流し、ゲンちゃんが娘さんから借りてきた「Suica」をLarge Treeに渡し、一緒にチャージしてもらった。乗換が多く、新幹線もある今回の旅は、フルアナログのLarge Treeだと切符買う時間等がめんどくさいので、ゲンちゃんが粋な計らいをしてくれた。

病気自慢、はじまる

小山駅でトイレに行って戻ってこないLarge Treeを探しに行って、ミイラ取りがミイラになりそうになった（乗り遅れそうになった）俺を除いて、特に問題はなく旅は進む。そうこうするうちにゲンちゃんとLarge Treeのおっさんあるある「病気自慢」が始まってしまった。僕はいつまでも薬や医者や病院に頼らないで人生を過ごしていきたいと思っているので、その話には一切乗りませんでした。現に薬なんて何も飲んでないし、どこも悪いところはない。今のところ。強いて言えば、
「協調性は皆無である」でも、それでいい。

もう甲子園まではソラで行ける

僕は甲子園はこれで4回目。一、二回目は中学生時代なので「応援バス」だった。一回目は「小山高」東陽中OBの選手が2人いて片方の親が旅行業をやってたので「応援バス」を出してくれた。それで当時の東陽中生徒、野球部員、父兄がそのバスで甲子園に行ったのである。ちなみに僕の妻もそのバスに乗っていた。その時はまだ話したこともなかった。知ってはいたが。当時の車中は面白い先輩もいたので、マイクを回して大騒ぎだったな。よく覚えている。中学二回目は中3夏の見形がエースだった「宇学」の二回戦。俺とLarge Treeと須藤かっちゃん新ちゃんとトモミの5人で行った。木内監督率いる「取手二高」に勝ち、希望者は格安で京都に一泊して翌日の試合も観られたラッキーだった。そして時を隔てて、昨年の選抜、そして今回と在来線＆新幹線は二回目なので甲子園までは「乗換案内」で調べなくてもソラで行ける。新大阪からはいくつかの行き方があり、一回目は「御堂筋線」経由だったが、JRも沢山あるね。とにかく
「梅田」で降りて阪神電車「大阪梅田」に行けばいいのだが、ここがいまいち謎で、行く時に通った真新しい通路が気に入ったので、帰りにもまた通りたいなと思ってもまだ行けない。まだまだ完全に把握はできていない。
そして阪神電車特急3駅目で目指していた「甲子園」に到着。途中の「尼崎」もすごく気になる。次回甲子園に行った時に、もし時間があったら尼崎で降りてみたい。それは何故かというと、以前お仕事で関わった全国を渡り歩いている「パチンコ屋コンサル」さんが、今まで一番怖かった街ワーストワンに「尼崎」を挙げていたからなのである。尼崎といえば、芸人「ダウンタウン」の出身地。なんだかうなずける。

ホテルは甲子園から徒歩1分

甲子園に到着して、まずはホテルにチェックイン。「甲子園ホテル」は甲子園球場から歩いて1分。ビジネスホテルなので「大浴場」がないのが残念だが、まあ贅沢は言ってられない。こんな近くに泊まれるだけでもラッキーなのである。
その後甲子園球場周辺をウロウロした。グッズショップを入念にチェックし、明日買うものを決めておいた。そして午後７時から、先輩OBにセッティングしていただいたお店で「前祝い」いや〜飲んだ飲んだ。一緒に行った2人は泥酔しちゃった。そんな2人を引っ張りながらホテルに帰り初日は幕を閉じました。